「塩で発見!味覚のふしぎ 味噌仕込みと生芋こんにゃく作り」
手作りの味を伝えたい、という思いで食に関する活動を続けてきたママキッズネットワーク。
おかげさまで、今年15年目を迎えます。
さまざまな企画を行う中で、メンバーが集結するこの「味噌仕込み会」は1年に1度の思い入れのあるイ
ベント。
伝統的な塩つくりを継承する株式会社天塩様に協賛していただき、
ここでしかできない楽しい時間をみんなで過ごすことができました。

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今年の味噌作りで気が付いた参加者の特徴は2点あります。
1つ目は、募集を開始してからすぐに定員に達したこと。
「また参加したい」と思ってくださるリピーターのほか、
発酵食品や味噌作りに興味を持つ方が年々増えてくる実感があります。
2つ目は、年齢層の幅広さです。
小学生キッズとそのママたちはもちろん、
抱っこ紐でお昼寝しちゃった小さいお子さんから大学生、
20代、30代の大人の方のグループまで、
「おいしくなあれ」と一人一人思いを込めて、楽しそうに味噌を仕込んでいました。

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メンバーの子どもたちも毎年、見るたびに大きく立派になり、頼もしい限り。
期間限定の子育て。
見守ってくれる大人たちの温かい目は、子どもたちにとって大切な宝物になると思います。

続いて、昨年の大反響を受けてリピート企画となった群馬の「生芋こんにゃく作り」
おろし金で一生懸命芋をすりおろし、泡だて器でかき混ぜながら、ぐつぐつ煮ます。
炭酸ソーダを加えてよく練るとだんだん固まって、見慣れたこんにゃくの出来上がり。
「こんにゃくって、こうやってできるんだ!」
かぼちゃと里芋を足したような見た目のこんにゃく芋を、おとなもこどもも興味深そうに観察していまし
た。

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低カロリーでグルテンフリーながら満腹感が得られ、「おなかのお掃除役」として知られているこんにゃ
く。
腸内環境の改善、美肌が期待できるセラミドのほか、カルシウムやカリウムも含まれています。
そのままでは食べられない芋を、灰汁のアルカリを利用して安全でおいしい食材に変身させた
昔の人の知恵に脱帽です。
栄養の「摂取」ではなく余分なものの「排出」を目的とする食べ方はめずらしく、
ヘルシーな食材として世界でも注目を集めているそうです。
日本の食文化、誇らしいですね。
今回のメインテーマは「味覚のふしぎ」
塩味を加えることで、甘みや旨味が増し、苦味や酸味が和らぐという「味の相互作用」を
試食を交えながら体感していただきました。
生活習慣病、肥満、新型栄養失調など、幼少期からの食べ方や味覚の嗜好は
大人まで続き、健康な大きな影響を与えます。

ほんの少しの塩を加えるだけで味の深みが増すことを再確認し、改めて和食の美味しさ、調味料の大切さ

を感じました。

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さて、お待ちかねのお食事のメニューは、
:合わせ出汁と採れたて野菜の味噌汁
:手練りこんにゃくの味噌田楽
;天塩で作った野菜の浅漬け
;炊き立てご飯の味噌おにぎり
五つの味覚をすべて併せ持つ味噌。
美味しい塩と、米の甘みと大豆のうまみ、発酵熟成によって酸味やかすかな苦味と香りが生まれます。
メンバー手作りの美味しい味噌を使って、プリプリこんにゃくや白いご飯、たっぷりの野菜を美味しくい
ただきました。

今年もこうして味噌仕込みができたことに感謝です。
仕込んだ味噌が出来上がるのは、夏が終わった頃。
どうか、おいしいものを笑顔でおなかいっぱい食べられる穏やかな毎日が過ごせますように。
参加してくださった皆様、ありがとうございました。
(発酵マイスター/発酵プロフェッショナル 遠矢)